sositekibouのブログ

統合失調感情障害と診断された母、千広つなぐが書き、出版された「そして、希望 」という闘病記。
家族である私から見た「そして、希望」の、もう一つの物語です。

1-2 一週間全く眠れず

5月の終わり、私たちは母の元から引っ越しました。


引っ越し直前に私の2人目妊娠がわかりました。

母に教えた時、すごく喜んでくれました。

引っ越し当日、母は久しぶりに笑顔を見せてくれ、「国内だから許す!」と笑って送り出してくれました。(私は海外に住もうと思っていた時期があったので…)


引っ越し先は、ウグイスが鳴くのどかな場所でした。

母にウグイスの鳴き声を届けたくて、録音してメールで送りました。


それから数週間後、

母は全く眠れなくなり、病院に行きました。その様子がこの章で描かれています。


私は引っ越し前から、このままでは本当に心配だ、という思いを抱えていました。


元気を出してもらいたくて、母の日にお寿司をご馳走したりもしました。


今でも、眠れなくなる前にもっと何か出来たのかもしれない…との思いがあります。

しかし、

様子がおかしい

と感じていたものの、

具体的に具合が悪い訳ではないので

病院へ行こうよ、

というところまで話が及びませんでした。


私の妊娠も、ウグイスの鳴き声も、母の日のお寿司も、母の苦しみを取り除く事が出来なかったのです。


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1-1 前ぶれ その3

母は以前にも体調を崩した事があります。

私が大学卒業後、アフリカに行っていた時です。

私の事を心配しすぎて、メニエール病になってしまった、と聞いています。


2度も母の病の原因を作ってしまい、本当に親不孝だな、と思っています。


本を広めるお手伝いをする事が、多少の親孝行になればいいな、と思っています。


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1-1前ぶれ その2

母の様子が気になったまま、2ヶ月後の6月、私は主人と娘とともに、遠方に引越しました。


同居していた私たちとの別れが、発病の原因の一つです。


本には2年の期限付きで母と同居した、とありますが、当初は1年ほどの予定でした。


それが、主人の職場の都合で少しずつ伸び、2年になってしまったのです。

その間、私の長女が生まれ、別れの時には1歳半になっていました。


私の産後、母は多忙な仕事のかたわら、私と長女のお世話をしてくれました。長女をお風呂に入れたり、抱っこして寝かしつけてくれたり。

長女も母にとてもなついていました。


今ちょうど、私の三女が1歳半になります。よちよち歩きで、話せる言葉も増え、本当に可愛い盛りです。

毎日家に帰れば会えていた可愛い孫娘が、半日がかりで飛行機を乗り継がないと会いに行けない遠くに引越してしまった。

そんな悲しい出来事が、たまたま無念の退職と重なってしまったのです。


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